社労士のシモデ(@sr_shmd)です。
私が社労士を目指すようになったのは、とある出来事が起きたことがきっかけでした。
それは、ハラスメントの被害にあったことです。
当時は「この言動がハラスメントである」とは理解できませんでした。
なぜ自分が嫌がらせを受けるのか悩み、考えて調べ続けていたら「これがハラスメントなのか!」と認識することができ、この発見がきっかけで社労士という仕事と出会いました。
この記事では、私が社労士という仕事に出会ったときの話を紹介します。
この記事は次のような人にオススメです!
- パワハラ・セクハラ被害に悩んでいる人
- 社労士という仕事に興味がある人
- 社労士になるにはどんなきっかけがあるのか知りたい人
心底自分に嫌気がさしたら自分を変えるしかなくなった
パワハラする人は弱い人を器用に見つける
人間、余裕がないときは自分より弱い者を器用に見つけて攻撃の対象にするものです。
私もそうでした。それに気がついたときに心底自分が嫌になりました。
2015年は「シャバに出た記念すべき年」です。
その2年前に病気が発覚し、入院して治療を受けたあとに社会復帰した年でした。
治療に際して仕事を辞めてしまい社会人経験がほとんどなかった私は、コネを使って仕事を見つけました。
その職場では、過去にお世話になった方が上司として働いていました。
その上司には当時直接報告したため、私が病気になったことや治療のために仕事を辞めて地元に帰らざるを得なかったことを知っているはずでした。
ところがある日、仕事に関して質問をしたところ
そんなこともできないの!?
と言われました。
今振り返ると聞き流せるような言葉ですが、まだ働き始めで職場に慣れておらず体力も完全には回復していなかったこと、その上司のことは信頼していたこともあって、このちょっとした一言にとてもショックを受けてしまい
すみません・・・・・・
としか言えませんでした。
最初はこのような、些細なやり取りだったのです。
しかし、その後上司の言動はエスカレートしていきました。
治療よりいい人間関係を築く方が100倍難しい
病気で社会人経験が積めず、思い描いていたキャリアや生活を断念した私は、自己肯定感がかなり低下していました。
そのため、不快に思っても何も言い返せずにいたのです。
パワハラ上司に嫌味を言われるたびに
私なんかどうせ・・・・・・
と思うようになっていきました。
せっかく治療が終わって日常生活を取り戻したと思ったのに、治療そのものよりも人間関係に悩まされる日々が続きました。
そのうち、
私なんかに仕事を頼んでくれているし頑張ろう
私なんかを誘ってくれているし行こう
このような卑屈な考え方をするようになっていきました。
おかしいと気がついたのは、自分自身の言動によってです。
ある日イライラしていた私は、後輩に対して思わず声を荒げました。
自分よりも弱い立場の人を思いやれなかったことが嫌でたまりませんでした。
私、こんなに嫌な人間だったっけ・・・自分らしくないな
このままの自分でいるのはごめんだ、と思った瞬間でした。
「パワハラ」「セクハラ」を認識できるようになった
ハラスメント行為を調べまくっていたら社労士という仕事に行き着いた
それまで幸い人間関係で深く傷ついた経験がなく、耐性もなかった私は、なぜ嫌がらせされるのか、なぜ立場の弱い人を攻撃してしまったのか理解できませんでした。
卑屈な自分を変えたいと思い、それからは職場の嫌がらせ行為について調べまくりました。
一般的な書籍も読みましたし、裁判例もたくさん読みました。
すると、自分が上司から受けてきた言動は、どうやら「パワハラ(パワーハラスメント)」「セクハラ(セクシャルハラスメント)」という名前がついているらしいということが分かりました。
とある現象に名前がつくと、一気に理解が進みます。
あの言葉やあの行為もパワハラやセクハラに該当するんだ・・・と知った瞬間、パーっと霧が晴れました。
例えば、以下のような言動はハラスメント行為に該当するのです。
オレが独身だったらなあ
性的な言動によって「就業環境が害されている」ならばセクハラにあたります。
今さら新しい職種に転職できるワケないだろ
人格否定などの精神的な攻撃はパワハラにあたります。
・・・・・・
無視するといった精神的な攻撃や人間関係からの切り離しはパワハラにあたります。
ほかにも、メールのccに他の者も含めて叱責することはパワハラです。
また、ヨイショすることも多く周囲からは仲が良いように見えていたためセカンドハラスメント(ハラスメントを受けた人が周囲に相談した結果さらなる二次被害にあうこと)を受けたことも辛いものでした。
しかし、そんな中で幸いだったのは社会保険労務士(社労士)という仕事に出会ったことです。
ハラスメント問題を取り扱う専門職は弁護士と社労士であることが分かり、知人が社労士の資格を持っていたこともあって社労士の資格取得を目指してみることにしました。
専門知識が自分を肯定し、救ってくれた
ハラスメントについて学ぶ前は、自分を否定していました。
パワハラされるのは自分に能力がないからなのかな
セクハラされるのは自分の言動が気をもたせるようなものだったからかな
「ハラスメントされるのは自分が悪いからだ」と自分を責めてしまっていたのです。
しかし、パワハラやセクハラの法令や裁判例について調べまくっていたら、自分が悪いわけではないと思えるようになってきました。
とくに裁判例にはハラスメントの具体的な行為が記載されていたため、自分がされた言動もハラスメントに該当することがよく分かりました。
ハラスメントについての法令や裁判例に関する専門知識によって、私は救われたのです。
自分が悪いわけではなく、しっかり抗議してもよかったんだ
でも抗議できなかったのも自分が弱かったわけではないんだ、毅然と抗議できる被害者はごく一部なんだ
何より
逃げてよかったんだ・・・!
と自分を肯定できたことが一番の救いでした。
そして、嫌なことがたくさんあったからこそ、本当に自分を大切にしてくれる家族や友人のありがたさも分かり、彼らの支えもあって仕事や私生活を立て直すことができました。
知識は武器になる!
自分を変えられるのは自分だけ
現状を変えたいと思ったら、変える努力ができるのは自分だけです。
家族や友人たちは支えてくれたりサポートしてくれたりするのであって、手取り足取り自分を救ってくれるわけではありません。
それでも、職場でハラスメントを受けて困っている状況や人間関係がうまくいかない状況を何とかして打破したいと思ったときには、相談相手としてぜひ社労士も選択肢の一つに入れてみてください。
直接あなたを救うことはできなくても、一緒にお気持ちを整理してどのような第一歩を踏み出すかを考えます。
セクハラ・パワハラの解決方法を一緒に考えます 現状とお気持ちを整理して、第一歩を踏み出すお手伝いをしますまずは知るところから始めよう
いきなり第三者に相談することはハードルが高くて難しいと感じたら、「まずは知ること」から始めてみるのはいかがでしょうか。
どんな言動がハラスメントに該当するのか、自分が受けている言動は果たしてハラスメントといえるのかは、ハラスメントの定義や事例を知ると分かってきます。
ハラスメントに該当することが分かれば、対抗手段も見えてきます。
いざとういうときのために、対抗手段を把握していることは精神的な安定にもつながります。
知識は武器になるのです。
パワハラやセクハラについてもっと知りたい方に、このブログの記事が参考になれば幸いです。